定期テストや高校入試に向けて、授業以外での自主学習が重要になる中学生。
しかし、
「ゲームやスマホばかりで勉強しない!」
「テスト前なのになんで勉強しないの?」
「部活が忙しいようで、勉強どころじゃなさそう……」
と、学習に身が入らない我が子の様子を見て、心配になる親御さんは多いものです。
そこで今回は、中学生の子どもが勉強しない理由や、勉強しない状況を放置するリスク、子どものやる気に繋がる対策についてご紹介します。
また、反抗期や思春期で親子のコミュニケーションが難しいと感じている親御さんに向けて、勉強しない子どもに対する接し方のポイントについても解説していますので、中学生のお子さんを持つ方はぜひ最後までご覧ください。
目次
中学生が勉強しない理由について、ここでは代表的なものを5つ見ていきましょう。
中学生になると、部活動や生徒会などで異なる学年・学校との交流が増え、交友関係が広がっていきます。また、大人のような振る舞いをしてみたいと、例えば友達同士で遠方に出かけたりと、行動範囲も増えていくでしょう。
子どもが自分の行動範囲を広げて、いろんなことに興味を持つのは喜ばしい一方で、定期テストや受験を控えているのに勉強しないのは、親としてとても心配なことです。大人扱いして欲しいという本人の意思は尊重したいですが、まだ社会経験の乏しい子どもですので、勉強の意味や目的についてわからない子がほとんどだと考えて良いでしょう。
そのため、子どもと将来について考える時間を取り、子ども自身にどうすべきか判断させるのが解決の糸口になるかもしれません。
部活や習い事などの活動が忙しく、勉強する体力が残っていないことが考えられます。また、忙しい日々を送っていると、たまの休日は何もせず身体を休めたいもの。当然、勉強への意欲も上がりにくくなります。
そのような家庭では、例えば「朝食前の15分間に家族みんなで勉強する」など生活の一部に勉強時間を確保したり、塾などを利用してスケジュール化してしまうのがおすすめです。特に中学生の場合、本人が勉強の時間を取りたいと思っていても、友達や先輩の手前、なかなか本音を伝えることが難しいケースもあります。塾や家庭教師などの口実をあえて作ることで、そういった状況を上手く交わすことができるでしょう。
中学生になると、多くの子どもは反抗期を迎えます。この時期の反抗期は精神的な自立に向けた大切な成長過程ですが、大人が決めたルールや指示に対して強い拒否感を持つようになります。
例えば、「もう宿題は終わったの?」「テスト勉強は進んでいるの?」といった何気ないひと言で、勉強に対するやる気が喪失してしまうものなのです。
しかし、反抗期だからという理由で勉強しないのは良くありません。
子どもは自分のイライラする気持ちと上手に向き合う意識を持つことが大切であり、親は自立に向けて葛藤している子どもに対して愛情を持って見守りながらサポートすることが求められます。例えば家庭内でルールを作るなど、お互いが納得できる仕組みを作るのがおすすめです。
関連記事:子供の反抗期はいつ始まっていつまで続く?年齢別の特徴と接し方のポイント
中学生になって交友関係が広がると、人間関係の悩みを抱えることが増えることがあります。また、部活動でこれまで経験したことのない上下関係にストレスを感じている可能性もあるでしょう。
加えて、思春期にあたるこの時期は、友達など周囲の人達と自分とを比較してしまい、外見や学力などで強いコンプレックスを感じやすくなる傾向があります。
こういった人間関係の悩みは、子どもが自分自身の価値観を持つようになった成長の証でもありますので、親が介入して解決するのは得策だとは言えません。しかし、勉強が手に負えないほど苦しんでいる様子が見られた時は、「何があっても私はあなたの味方だからね」と安心させてあげ、勉強の前に子どものストレスを和らげることを意識してみてください。
小学生の時は学校の授業だけで理解することができていたのに、中学生になると勉強内容が難しくなり、また授業スピードもアップするため、小学生のうちに学習習慣が身に付いていないと「急に授業についていけなくなった」「小学生の頃は100点ばかりだったのに、中学生になって学力が落ちた」といった現象が起きやすくなります。
こういった場合は、まず学習習慣を身に付けることが必要です。「いつもどうやって勉強しているの?」と聞いてみたり、子どもと一緒に親も勉強してみたりして、理解度や勉強法などを把握してみると良いでしょう。
次に、中学生が勉強しないと将来的にどのような影響が出るのか、放置し続けるリスクについてご紹介していきます。
中学生は1年生から2年生、2年生から3年生と、学年を追うごとに勉強内容がどんどん難しくなっていきます。また授業スピードも上がるため、授業内容が理解できない状態を放置すると、追いつくことが難しくなってしまいます。
すると、目に見えてテストの成績が下がり、さらに親や先生から叱られることで、勉強が嫌いになるという悪循環が生まれてしまうのです。
そのため、中学生の子どもが授業についていけていない様子が見られた時は、まずは基礎的な学習から復習し、勉強に対するやる気をコントロールすることが重要となります。
中学での内申点(調査書点)は公立私立問わず高校入試の合否に大きく関わり、たとえ試験当日の点数が合格点だったとしても、中学3年間での内申点が合格ラインに足りないことで、志望校が限定されてしまう恐れがあります(自治体によって計算方法やルールが異なります)。
勉強しない子どもや、進学に対してモチベーションが低い子どもは、こういった制度を理解していない可能性もありますので、「中学校を卒業したら、どんな高校に行きたいか?」「将来はどんな仕事に就きたいか?」といった将来の話をしながら、日頃の成績が重要になることを伝えるのがおすすめです。
中学生のうちに自分で目標を持って学習に取り組む習慣を身に付けておかなければ、高校に進学後、留年や退学するリスクが高まります。
高校では義務教育である小学校・中学校と違って、単位が進級の基準に満たないと留年となる恐れがあります。なお、成績だけで退学になる話はほとんど聞きませんが、留年をきっかけに学校に行くことが難しくなり、登校日数が足りなくて退学に至るケースや、自主的に学校を退学するケースもあります。
勉強しない中学生に対して、具体的にどのような対策を取ると良いのでしょうか。子どもが自らやる気を出すのに効果的な3つの対策をご紹介していきます。
家庭内で勉強に集中しやすい環境を整えることは、学習習慣を身に付けるために大切なポイントです。部屋や勉強机が散らかっていたり、テレビなどの雑音がある環境だと、集中力が削がれ、勉強どころではないからです。
また、スマホやゲーム機など、つい手を伸ばしたくなるようなものが勉強机の周辺にあるのも良くありません。
例えば、「宿題と予習復習が終わったらスマホやゲームで遊んでも良い」というようなルールを作り、勉強に集中しやすい環境を作ってあげましょう。
親が子どもに勉強する姿を見せるのも、効果的な方法です。
子どもに「スマホはダメ!勉強しなさい!」と言っているにもかかわらず、目の前で親がスマホを触っていたら、「お母さん・お父さんばっかりズルい!なんで私はダメなの?」と思うのも無理はありません。
子どもが勉強をする時間に、親も何かしらの学習に取り組むことで、勉強方法を共有したり、勉強内容を報告し合ったりと、良いコミュニケーションも生まれるでしょう。
「そもそも勉強方法が親子共々わかっていない」「自宅学習を習慣化するのが難しい」という時は、学習塾や家庭教師といった勉強のプロに任せるのが安心です。自己流の学習方法だと、いくら努力を重ねても結果に結びつかない恐れがあるからです。
学習塾といえば、進学校を目指す頭の良い子が通うイメージを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、学校の授業が理解できない子どもをサポートする塾など、その子のレベルや目標に合った指導が受けられる塾も存在します。
また、学習塾に行けば、必然的に勉強することになるため、学習習慣が自然と身に付いていきます。
関連記事:学習塾にはどんな種類がある?子供に合った塾の選び方や注意点は?
最後に、勉強しない中学生への接し方のポイントについてご紹介します。
勉強しない状態を完全に放置することはNGです。子どもが困難な状況に陥っているにもかかわらず、それをわかって放置したり、親が子どもの将来について考えることを放棄するのは、ネグレストと言って児童虐待の一つにあたる可能性があるからです。
具体的な接し方としては、勉強しない状態が継続すると、将来どのようなことで困ったり悩んだりするのかを伝えます。高校に入学したいと考えている場合は「このまま勉強しない状態が続くと、高校に進学できなくなる可能性があるよ」と伝えたり、部活を頑張っている子どもの場合は「このままだと、高校で○○を続けたいって夢が叶えられなくなるよ」と伝えるなど、子どもがイメージしやすいテーマを扱うのが良いでしょう。
そして、必ず「どうしたら良いと思う?今困っていることとか、考えていることがあれば教えてほしい」と子どもの考えを聞き出すまでをセットで行います。納得している様子が見られた時や、少しでも前に進む行動に繋がった時は「頑張っていこうね」と会話を終了させてください。
大人でも「勉強しなさい」と他者から強制されると、急にやる気が出なくなるものです。特に中学生は反抗期ということもあり、大人が決めたルールに疑問を持ちやすい時期ですから、なおさらその傾向が強くなります。
こういった時は頭ごなしに指示を出すのではなく、子どもの言動が間違っていることを子ども自身に気付かせ、正しい考え方や行動を身に付けるように導くのが効果的です。
例えば、「私は今の状態だと良くないと思う、なぜなら〜だから。」と理由を伝えた上で、それについて子どもはどう考えているのか「あなたはどう思う?」と意見を聞いてみてください。
良い感想が見られた時は「頑張ってね」と応援している気持ちを伝え、納得していない様子が見られた時は「もうあなたは自分で考えて行動できる年だし、あなたなら自主的に行動できるってわかってるから、よく考えてみてね。」と、子どもの自立心を信じて見守りに徹するのも良いでしょう。
子どもが勉強していないなと感じた時は、タイミングを見て進捗を伺うようにしましょう。
しつこく「勉強したの?」「宿題は終わったの?」と聞くと、反抗期真っ只中の中学生の場合、ますます勉強に対するモチベーションが低下する恐れがあります。
例えば、家族が集まるリビングなどにカレンダーを吊しておき、勉強をしたら印を付ける「ハビットトラッカー」という方法もおすすめです。印が付いていなければ、「これから勉強?」と声をかけるきっかけにもなりますし、習慣化のトレーニングにもなって一石二鳥です。
これまで勉強しなかった子どもが、少しずつでも勉強に意欲を見せたり、机に向かう様子が見られたら、「疲れているのに偉いね〜」などと、努力に対して褒めるようにしてください。
ただし、他の人を引き合いに出して褒める行為はNGです。比較した人に対して子どもが偏見を持ってしまったり、自分の成績よりも「○○さんに勝たなければ」と努力の矛先を誤ってしまう恐れがあるからです。
また、成果に対して褒めるのも良くありません。仮に「学年10位以内になってすごいね!」などと褒めると、学年10位以内に入ることができなかった時に「自分はダメな人間だ」と落ち込んだり、「学年10位以内じゃないと親に認めてもらえないんだ」とプレッシャーに感じてしまいます。
そのため、子どもを褒める際は努力に対して褒めるように意識すると良いでしょう。
勉強は、子どものレベルに合った学習内容と、正しいやり方を身に付けることで、「できた!わかった!」が積み重なっていき、やがて大きな自信へと繋がっていきます。
子ども自身も、勉強をしていないことに漠然とした不安を抱えていて、どうすれば良いのか分からない状態かもしれません。
中学生のこの時期は、親や先生からのアドバイスが素直に聞き入れられないこともありますので、第三者である学習塾を活用し、勉強のプロに相談してみるのもおすすめです。
個別教育Canは千葉県で展開している個別指導塾です。そして、個別指導塾でありながら「先生が全員正社員」をモットーとしている学習塾となっています。
個別教育Canの想いは、教育を通じて子供達の可能性を開花させ、多くの人の役に立つ人間になってもらうこと。子供の性格・やる気・理解度・自信・性別・知識・志望校によって授業や教え方を変え、困難なことにも「自分ならできる!」と自主的に努力し、挑戦する子に育てます。
そのため、大学生のアルバイト講師はとらず、先生が全員正社員の個別指導塾であることにこだわっています。
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