反抗期は成長段階の一つであり、早かれ遅かれいつか訪れるものです。とは言え、いざ反抗期を迎えると、子供にどう接すべきなのか対処法に困るもの。
そこで今回は、子供の反抗期がいつ頃始まっていつ頃終わるのか、反抗期が訪れる目安年齢と特徴、接し方のポイントについてご紹介します。
私たち個別教育Canで実際に取り入れている接し方のコツなども交えてお話していますので、ぜひ最後までご覧ください。
子供の反抗期はいつ頃から始まり、いつ頃まで続くのか、反抗期の目安年齢について見ていきましょう。
そもそも反抗期とは、子供が自立に向けて成長していく過程において、矛盾や葛藤を感じる期間を指します。ここで言う矛盾や葛藤とは、自立と依存の間にあるギャップのことで、主に経済的・精神的な問題が関与しています。
例えば、子供が「親がいちいちうるさくてウザい、放っておいて欲しい」と思う背景には、「放っておいて欲しいけど、そんな成長途中の自分を親に認めてもらいたい」という矛盾があるのです。
そして、反抗期は子供だけの問題ではなく、親にとっても子供と新たな関係性を築いていくために必要な期間だと言えます。
子供は自立に向けて、下記の3つのステップを踏んでいきます。
【自立に向けた3ステップ】
ステップ1:子供が親に依存している時期
ステップ2:自立に向けて矛盾や葛藤が生まれる時期
ステップ3:自立に向けて親に反感する時期
ステップ1は乳児期(0〜1歳)です。食事や排泄など、生きるために必要なことを全て親に依存している状態で、反抗的な態度はまだ見られません。
次のステップ2は、幼児期〜学童期(2〜10歳)に見られる反抗的な態度です。この時期の反抗期は第一次反抗期や中間反抗期と呼ばれ、親の言うことをきかなかったり、口答えしたりといった態度が特徴です。
最後のステップ3は、青年初期〜中期(11〜15歳)に見られる反抗的な態度です。この時期の反抗期は第二次反抗期と呼ばれ、親を無視したり、物にあたったり、言葉遣いが乱暴になったりといった行動が特徴です。
つまり、子供の反抗期は2歳頃から始まり15歳頃まで続くことになりますが、反抗的な態度が継続する期間は子供によって様々です。
目安で言えば、
が一般的な期間だと言えるでしょう。
子供が反抗的な態度を取るようになり、「これってもしかして反抗期なの?」「いつから始まっていた?」と、悩まれる方は少なくありません。そもそも、「今日から反抗期です」と明確に線引きができるものではありませんので、こういった悩みを持たれるのはごく自然なことです。
とは言え、大まかにでも反抗期の入り口と出口がわかっていれば、気の持ち方も変わるもの。そこで、年齢別に見られる反抗期の特徴を詳しく見ていきましょう。
小学生・中学生の子を持つ親であれば、多くの方が経験してきたであろうイヤイヤ期は、子供が最初に迎える反抗期です。この時期の反抗期は第一次反抗期と呼ばれ、1歳半〜3歳頃の子供に多く見られることから、「魔の2歳」「悪魔の3歳」と表現されています。
4〜6歳頃になると、言葉で意思疎通がはかれたり、トイレトレーニングが終了したりと、育児が少し楽になるため「天使の4歳・5歳」とたとえられることがあります。しかし実際は、語彙力が増えた分口答えするようになったり、できることが増えた分わざと親の意見とは反対の行動をしてみたりと反抗的な態度をとる子供が多く、この時期の反抗期を「4歳の壁」と呼ぶこともあります。
ただ、開始時期や期間、反抗の強さには個人差があり、また、この時期に反抗的な態度が見られない子供もいます。
7歳〜8歳は、言語の発達がピークを迎える頃です。また、小学校に上がって、人との関わり合いから社会性を学んでいく時期でもあります。
語彙力や社会性が身に付く反面、口が悪くなったり、親の気を引くためにわざと反抗的な態度を取るようになります。
この時期の反抗期は、「7歳反抗期」や「The Stroppy Sevens(反抗的な7歳児)」と表現され、小学校1年生の頃に始まって短い期間で終わるのが特徴です。
9歳〜10歳になると、集団や社会の中での自分の役割を自覚し始めます。また、抽象的思考が養われていく時期でもあり、小学4年生からは勉強の得意・不得意の分岐点になりやすい分数や面積などの計算が登場します。
小さな集団を作ったり、その集団の中で独自のルールを決めたりといった行動が見られるこの時期は、児童心理学で「ギャングエイジ」と呼ばれ、友達との遊びを優先して家庭内のルールを守らなくなったり、親に隠し事をしたり、嘘をつくようになるなどの反抗的な態度が見られるのが特徴。
第一次反抗期と第二次反抗の間の反抗期であることから、中間反抗期と呼ぶこともあります。
11歳〜15歳は、心身共に自立に向けた成長していく時期です。身長がぐっと伸びてきたり、声変わりがはじまったりと、身体の変化が大きいこの時期は、心の変化も著しく、他者と自分の違いに気づき、自分が自分であること(アイデンティティー)を自覚し始めます。
心身の成長と共に始まるこの時期の反抗期は第二次反抗期と言い、親を無視したり、乱暴な言葉遣いになったり、中には暴力的になる子供もいます。「もう自分は自立しているから、とやかく口出ししないで欲しい(という状態の自分を認めてもらいたい)」と、自立と依存の矛盾や葛藤から来る反抗ではありますが、これまでの反抗期と少し異なる点は、ホルモンバランスの乱れが関与している点です。
特に女性はこの頃から月経が始まるので、ホルモンバランスの急激な変化に伴って、頭痛やめまい、気分の落ち込み、不安感などが見られます。身体の変化に心がついていかず、不安障害や睡眠障害、起立性調節障害といった病気を発症するケースも少なくありません。
そのため、親の手助けが必要かどうか、子供の様子をよく観察し、すぐに手を差し伸べられる関係性を保っていくことが大切だと言えるでしょう。
最後に、反抗期を迎えた子供への接し方のポイントを5つご紹介します。
子供がイライラしている時は、無理して声をかけたり、謝らせようとしたり、機嫌を取り戻そうとする必要はありません。イライラが落ち着くまでそっとしておき、毅然とした態度で接しましょう。そして、子供が助けを求めてきた時は、「どうしたらいいんだろうね」と、一緒に解決策を考えます。
また、子供がイライラしていると、親も一緒にイライラしてしまうもの。そんな時は、子供の行動そのものに目を向けるのではなく、「反抗期は成長の証、自立に向けて頑張っているんだな」と見方を変えてみることをおすすめします。
子供が反抗的な態度をとった時は、なぜそのような行動をとったのか、その理由や意見についてしっかり耳を傾けるのもポイントです。
異論を受け入れる余地がなく、物事を決めつけられるのは、反抗期に限らず誰しも不快に感じるでしょう。コミュニケーションがとれる状態まで待ち、「なんでそうしようと思った?」「具体的にはどうかな?」と、子供が考えていることを引き出してあげてください。
子供が暴言や屁理屈、文句を言うなど、言葉で反抗的な態度をとる時は、成長要素を見つけて褒めるのがポイントです。
第一次反抗期の頃はまだ語彙力が乏しいため、ほとんどの子供が「イヤ!」の一辺倒で反抗的な態度を示しますが、小学生・中学生になると、様々な言葉や言い回しを駆使するようになります。
そのため、子供が落ち着いた頃合いを見計らって、「客観的な物の見方ができるようになって、ビックリしたよ」「頭の回転が速くて、関心したよ」と褒めて、コミュニケーションをとってみると良いでしょう。
親としては、子供にベストな選択を選んで欲しいという思いから、ついアレコレと指示を出してしまいがちです。
しかし、反抗期中の子供は親からの指示をわずらわしく感じるものですので、自立を見守るという観点からも、子供の決断を認める姿勢でいることがおすすめです。
ただ、中学生頃になると善悪の区別がつくようになりますが、小学生の間はまだ判断する能力が発達していません。そのため、善悪を区別する線引きについて、親子でルールを決める必要があります。
具体的には、子供が落ち着いているタイミングで「私は○○について△△だと思うんだけど、あなたはどう思う?」と話し合ってみると良いでしょう。この際、「△△しなさい」と断定的な言い方にならないように、気をつけたいところです。
生活をしていると、例えば「服は脱ぎっぱなしにしないで」「お弁当箱は帰宅後すぐに出して」「はやく宿題しないと見たいテレビに間に合わないよ」など、つい注意したくなるような瞬間がいくつも発生します。
このような時は、あえて子供に失敗を経験させるのがポイントとなります。子供は失敗を重ねて成長していくもので、逆に言えば、子供の頃に失敗した経験がないと、失敗したその先の対処法がわからないまま大人になってしまいます。
先ほどの例で言えば、お弁当箱がなくてラップおにぎりだけの日があっても、深刻な栄養不足に陥ることはありませんし、宿題を1日忘れたからと言って、本人が学校で苦い経験をするだけです。
反抗期を成長のチャンスとして活用するには、「自立には小さな失敗が必要だ」というスタンスを持つことが大切だと言えるでしょう。
今回は、子供の反抗期がいつ頃始まっていつ頃終わるのか、反抗期が訪れる目安年齢と反抗期の特徴、接し方のポイントについてご紹介しました。
反抗期を迎える年齢は子供によって異なり、反抗の強さも千差万別ですが、日常の挨拶を欠かさないようにしておけば、その変化に気づきやすく、コミュニケーション不足を回避することが可能です。
通常、第二次反抗期を越えると、親を一人の人間として尊敬・感謝するようになる自立のフェーズを迎えます。しかし、反抗期の最中に挨拶という最低限のコミュニケーションさえなくなってしまうと、自立後も親とのわだかまりが消えなかったり、会話がぎこちなくなってしまう可能性があります。
そのため、たとえ子供から返事がなくても「おはよう」「おかえりなさい」といった挨拶は欠かさず行い、頑張った時はたくさん褒めてあげてください。
なお、反抗期を上手に乗り切るコツは、第三者の力を借りることです。私たち個別教育Canは、まさに反抗期真っ只中のお子様をお預かりしていますが、ご家族と一緒に子育てをするという意識で日々接しています。もし「自宅では手に負えない」「勉強を見てあげられなくなった」と悩まされた際は、私どものような第三者の教育サービスを活用するのもおすすめです。
個別教育Canは千葉県で展開している個別指導塾です。
授業でも授業以外でも、基本的に子供をよく褒め、自分の力で問題を解く「楽しさ」を伝えるように心がけています。
例え不正解でも否定せず、回答を見つけるまでのプロセスを講師と一緒に歩むことで自信につながり、徐々に勉強が好きになります。
そして問題が解けたときは、子供と一緒に、めいいっぱい喜びを分かち合います。
また、その子特有の「間違える癖」を見つけ、子供自身にそれを気づかせ「ミスを減らす」ように促し、子供の能力を信じて伸ばします。
さらに学校では教えない、それを知っていると問題が簡単に解けてしまう「Can独自のポイント」を教えるため、勉強が得意・好きになる可能性がグッと高まります!
ご家庭でのお子様の見守り方などについても、最善策をご提案します。まずはお気軽にお問い合わせください。