「失敗するとすぐに拗ねてあきらめてしまう」「兄弟や友達とちょっと喧嘩しただけで泣いてしまう」など、子供のメンタルの弱さに不安を持つ親は少なくないもの。今回はそんなお悩みを解決すべく、子供のメンタルを強くする方法について、私たち個別教育Canで実践している方法をご紹介していきます。
また、子供のメンタルに良くない影響を及ぼすNG行動についても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
そもそも、メンタルが強いとはどのような状態なのでしょうか。
メンタルとは精神や心を表す言葉で、メンタルを強くするというのは「打たれ強い精神を持つ」という意味合いで捉えられるのが一般的です。
メンタルを強くすると、自己肯定感が高まり、自己理解も深まっていきます。また、物事をポジティブに考えることができ、精神的な余裕を持つことにも繋がります。
ここでは、子供のメンタルを強くする具体的な方法を5つにまとめましたので、一つずつご紹介していきます。
子供のメンタルを強くする方法の1つ目が、「毎日の目標を決める」ことです。
子供自身に毎日やることを決めてもらい、それを毎日クリアさせるようにサポートします。そうすることで、自分が決めた目標に対し、日々努力が継続できる力を身につけていくことができます。
小さいお子さんであれば、
小学生・中学生のお子さんであれば、
やれることはたくさんあります。
注意点は、これらの目標を親が決めて押し付けないことです。具体的な目標は本人に決めさせるか、家族で相談しながら決定し、あとはサポートに回ることに徹すると良いでしょう。
子供のメンタルを強くする方法の2つ目が、「簡単にあきらめない・あきらめさせない」ことです。
例えば、本人が習いたいから始めた習いごとを1年も経たずに辞めたいと言ってきた時、それをすぐに受け入れて辞めさせると、忍耐力が育たなくなります。
まずはなぜ辞めたいのか理由を聞き、それが本人の忍耐力の無さから来ているものであれば、高い目標を掲げなくても良いので「とりあえず」続けてみることを勧めたり、得意な分野だけ頑張って取り組んでみるといった方法を勧めてみてください。
また、始めから「自分にはできない!無理!」とあきらめがちな子供や、1度うまく行かなかったかっただけで「自分にはできないんだ……」と落ち込んだりイライラするような子供には、「努力したからといって、すぐにできるようになるわけじゃないんだよ」「でも、努力を続けていれば急にドーン!と変わる時がきたり、できるようになったりするんだよ」「だから、努力し続けてみようね」と、努力する大切さについて伝えてみましょう。
そして、本人が少しでも前向きに捉えられるようになったら、達成ハードルが低い目標を持たせて、プロセスをしっかりと褒めるようにするのも効果的です。
子供のメンタルを強くする方法の3つ目が、「人のせいにしない・させない」ことです。
上手くいかない時に人のせいにするのは、自分を守りたいという心理や人からの評価が気になるという心理があります。また、長女・長男に多いケースなのですが、「自分はお姉ちゃんだから、お兄ちゃんだから」と自分の立場に過度な責任感を抱いていることが原因で、自分に非があると認められない可能性もあります。
とは言っても、「あなたのせいでしょ!認めなさい!」と頭ごなしに言い聞かせるのは良くありません。ではどのように対応すれば良いのかというと、起きた現象に対して責任を詰めるのではなく、どう解決していこうかとこれからの行動を促す声かけをしていきます。そして、今後の対策やルールを考えて、それが実行できるようにサポートします。
まずは、子供に「私は、その考え方は間違っていると思うよ」と伝え、具体的な理由を示します。理由に納得しない時は「このままその考え方を続けていると、○○になってしまうよ」「そうならないようにするには、どうすれば良いと思う?」と問いかけてみてください。
ただしこの時、子供の考えを頭から否定しないこと。善し悪しは別として、「うんうん、そう考えてるんだね」と受け入れることが大切です。
また、指示を出す際は「やった方が良いことを2つ言うね」と数字を出したり、「今お母さん・お父さんが言ったことをもう一度言ってみて?」とリピートさせるのもおすすめ。受け入れてくれた時は「一緒に頑張ろうね」と伝えます。
このように、何か失敗してしまっても、起きたことを受け入れ、解決策やルールを考えるという習慣が身につくと、責任感や改善する力がつき、メンタルを強くすることに繋がります。
子供のメンタルを強くする方法の4つ目が、「失敗しても努力を続ける」ことです。
物事が思い通りに進まない時、結果が得られるまで努力し続けることができれば、努力が継続できる子になり、自然とメンタルも強くなっていきます。
そのためにはまず、「失敗しても良いんだ」という気持ちを育てていく必要があります。子供が何かに挑戦する際は、「失敗しても大丈夫だからね」と見守るスタンスでいるようにしましょう。
また、親自身の失敗談を教えて「お母さんやお父さんも失敗することがあるんだ!」と安心させてあげるのもおすすめです。加えて「お父さんも昔は字が上手に書けなくて悔しかったけど、たくさん書いて練習したから上手になったんだよ」と、努力したプロセスについても伝えてあげてください。
この時、子供の感想や意気込みを聞き出す必要はありません。目的は「あなたが特別に劣っているのではなく、失敗するのが当たり前なんだよ」と気付かせることにあります。
そして、子供が苦手なことに取り組んでいる様子が見られたら、積極的に褒めていきましょう。
なお、子供に自信をつけさせてあげる方法については「子供の『自信の付け方』とは?自己肯定感を高める褒め方・叱り方も!」で詳しくご紹介しています。
子供のメンタルを強くする方法の5つ目が、「素直に意見を受け止める」ことです。
素直さとは、周りからのアドバイスを聞き入れる能力を指します。「何事も自分で挑戦してみたい」「自分でやってみたい」とチャレンジ精神旺盛で、自信を持って取り組む姿勢はとても大切なことです。しかし、自己主張が強すぎて、周りの声が聞こえなくなるのは考えもの。自分一人ではどうしようもできない場面に遭遇した時、周囲の意見を聞き入れることも必要です。
そもそもアドバイスとは、本人に不足している部分を改善してあげたいという善意によるもので、人間性に対する批判ではありません。子供に対して指摘や助言をする時は、「あなたの選択も良いと思う、でもAやBという選択肢もあるよ」と、人格否定にならないように事実だけを伝えるのがポイントです。
それでもアドバイスを聞くことができない時は、「お友達が間違えちゃった時に“こうしたら上手くいくよ”って伝えた時、そのお友達に“イヤ!”って言われたらどう思うかな?」「悲しいし、もうアドバイスするのやめようって思っちゃうんじゃないかな?」「反対に“やってみる!”って言われたら、あなたも嬉しいし、もっと助けたいって思うんじゃないかな?仲間が多い方が嬉しいよね!」と、客観的な視点が持てる声かけをしてみるのも良いでしょう。
このように、周囲からのアドバイスは決して子供本人を否定するものではなく、不足している部分を補ってくれるポジティブなものだと認識できるようになれば、他人からの意見が素直に受け入れられるメンタルが育っていくでしょう。
次に、子供のメンタルを強くするために避けるべきNG行動をご紹介します。
子供の感情を否定することは、子供のメンタルに良い影響を与えません。
例えば、本人が失敗して落ち込んでいる時に、子供を励ますつもりで「こんなの大丈夫、大したことないよ」と声かけした結果、「自分が落ち込んでいるのは間違っているんだ」と子供に思わせてしまうことがあります。
本来、感情の抱き方は子供も大人も関係なく自由であるべきで、メンタルを強くするということは、決して負の感情を抱かないようにするのではなく、さまざまな感情を自分でコントロールできるようにすることです。
そのため、「失敗して悲しかったね。でもすごく頑張っていて偉かったよ!あなたなら絶対に乗り越えられるって、お母さんもお父さんもわかっているから。」と、子供の感情に共感し、できたことを褒め、前を向いていける声かけをしてあげると良いでしょう。
親としては、可愛い子供のために何でもしてあげたくなるもの。しかし、子供が望んだことがすぐ手に入る環境ができてしまうと、自制心が育たなくなります。
例えば、お菓子は1日1個まで、おもちゃは特別な日しか買わないなど家庭内でルールを決め、我慢させることを覚えさせましょう。小学生や中学生であれば、自分が欲しいものを手に入れるには、お小遣いをコツコツ貯めたり、自分で計画を立てて親を説得するなど、何かしらの努力が必要だということも学ばせます。
とは言え、小さい頃は自分の主張を通すために、お菓子売り場やおもちゃ売り場で寝転んだりして、親の気を引こうとします。こういった時もルールは曲げず、「今日のお菓子をこっちに変える?それとも、次に来た時にこれを買う?」とルール内で手に入れられる選択肢を提示して、気持ちを落ち着かせるのも一つの方法です。
子供が失敗をして落ち込まないようにと、先回りをしてサポートするのはかえって逆効果です。親が先回りして失敗をフォローしてしまうと、失敗から学べる価値ある経験を子供から奪ってしまうことになるからです。
具体的には、子供が家を出た後に宿題のノートを机の上に忘れていることに気づいたら、それを学校に届けることもできますが、解決する力を養わないまま大人になってしまうと、社会で困るのは子供本人です。
それが、水筒やお弁当など健康の維持に関わるようなものであったり、給食のエプロンや重要な書類など次に使う子や先生を困らせるようなものであれば、事前に声かけをしたり、学校まで届けるべきかもしれません。しかし、教科書やノート、上靴など、自分が使うものであれば自分でどうにかして解決してもらいたいところです。
このように、親が先回りせず、子供自身に失敗を乗り越えさせるのは、強いメンタルを育む上で重要な要素となります。
今回は、子供のメンタルを強くする方法と、逆効果となるNG行動についてご紹介しました。
具体例をいくつか見ていきましたが、子供のメンタルを強くする上での本質的なポイントは、あれこれ口を出さず、そっと見守っておくことです。子供はいつか自立していくもの。判断に迷った時は、子供が自立した時のことを想定してみると良いかもしれませんね。
個別教育Canは千葉県で展開している個別指導塾です。そして、個別指導塾でありながら「先生が全員正社員」をモットーとしている学習塾となっています。
個別教育Canの想いは、教育を通じて子供達の可能性を開花させ、多くの人の役に立つ人間になってもらうこと。子供の性格・やる気・理解度・自信・性別・知識・志望校によって授業や教え方を変え、困難なことにも「自分ならできる!」と自主的に努力し、挑戦する子に育てます。
そのため、大学生のアルバイト講師はとらず、先生が全員正社員の個別指導塾であることにこだわっています。
「子供のメンタルを強くしたい」「挑戦する前からあきらめる癖がある……」とお困りの方は、ぜひ一度個別教育Canに足をお運びください!