今回は、
など、中学生の子供が嘘をつくことでお困りの方に向けて、思春期特有の理由と、親が取るべき対処法についてご紹介します。また、後半では具体的な声かけのコツについても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
「嘘も方便」ということわざがある通り、物事を円滑に進めていくには、嘘をつくことも時として必要になる場面もあります。また、自分を守るために嘘をつくべき瞬間もあるでしょう。
ではなぜ嘘をつくことは悪いとされているのでしょうか?その理由は、他者からの信頼を失ってしまうためです。
中学生になると、多くの子供は思春期を迎えます。この時期は、自分と他者は違う存在であり、それぞれ違った内面を持っていることに気づき始めます。幼い頃の嘘は「怒られるから」「かまって欲しいから」という理由がほとんどでしたが、中学生にもなると「他者との関係性を良いものにしたい」「物事を円滑に進めたい」と思うようになるため、場合によっては嘘が必要になる場面も出てくるでしょう。
とは言え、嘘を重ねて取り返しがつかなくなる状況になったり、嘘をつくことに罪悪感を抱かなくなるのは考え物です。
そのため、中学生の子供が嘘をついている時は、なぜ嘘をついているのか、その真意を見極めて対処していく必要があります。
それでは、中学生の子供が嘘をつく理由について詳しく見ていきましょう。
中学生が嘘をつく理由の1つ目は、親に怒られたくないからです。
他人から怒られるのは大人でも良い気がしませんが、そもそもなぜ怒られるのが嫌と感じるのでしょうか。怒られるのが嫌と感じる心理には、下記のようなケースが考えられます。
【怒られるのが嫌と感じる心理】
どの理由にも共通して言えるのは、子供が安心して相談できる環境ではないということです。親自身が子供に嘘をついていないか、普段から子供をコントロールしようと威圧的な態度を取っていないか、子供の話を最後まで聞くなど存在をきちんと認めてあげているかなど、家庭内での関わり方を見直してみると良いかもしれません。
中学生が嘘をつく理由の2つ目は、見栄を張っているからです。
見栄張りからくる嘘とは、例えば話を少し盛って友達に自慢したり、友達の秘密を周囲に吹聴したりといった行動が該当します。
見栄を張りたいのは、周囲から一目置かれたい・グループの中心でありたい・自分を目立たせたいといった承認欲求や自己顕示欲の表れで、思春期に見られる特徴の一つです。多くの人が通る道ですので、あまり心配する必要はありません。
しかし、度を超える嘘は、取り返しがつかなくなる状況を招く恐れもあります。そのため、「嘘をつかなくても、あなたはあなたのままで良いんだよ」と、自己肯定感を高めていく声かけを心がけると良いでしょう。
中学生が嘘をつく理由の3つ目は、友人付き合いのためです。
例えば、友達とカフェに行ってケーキを食べた際、本当は美味しいと感じていなくても、周囲に合わせて「美味しい」とその場を取り繕ってしまったり、やりたくない遊びを「みんながやっているから」と仕方なくやっているのが、これに該当します。
中学生は、自分の内面にある世界と、他者が持つ世界との違いに悩む時期です。友達付き合いを円滑にするため、罪悪感を抱きつつも嘘をつく場面は増えるもの。こういった経験を経て、大人になっていくのです。
基本的には、子供同士の問題に親が介入する必要はありませんが、子供からのヘルプに対して、すぐにサポートできる体制でいることが大切です。
もし子供に、本当は付き合いを辞めたくても拒否できない・自分の気持ちを押し殺して精神的にまいっているという状況が見られた時は、「いつでも味方だからね」「人との距離感は自分で決めても良いんだよ」と声かけして安心できる環境を作り、具体的なコミュニケーションの取り方や対処方法についても伝えてあげると良いでしょう。
中学生が嘘をつく理由の4つ目は、話が聞ける状態ではないからです。
勉強やゲーム、友達との電話など、何かに集中している時は、親の話が耳に入ってこないもの。とりあえず適当に返答をして、その場をしのいでいるという場合があります。あとで「あの時○○って言ってたでしょ?」と聞いても、本人は全く内容を覚えていない……なんてことは、よくある話です。
そのため、子供に何かを確認したい時は、「今話しかけて大丈夫?」と様子をうかがったり、急ぎの用事でない時は、子供が何かに集中していないタイミングを狙って話しかけると良いでしょう。
中学生が嘘をつく理由の5つ目は、親を信頼しきれていないからです。
例えば、
というような、「本当のことがあるのに言えない」「本当のことを言っても無駄だと思っている」といった状態は、親を信頼しきれていない可能性が高いでしょう。
この場合、子供との信頼関係を再構築していく必要があります。
子供との信頼関係を築くには、親も子供に対して誠実に接する態度が求められます。子供はダメなのに親はOK、では納得できるはずがありません。そのため、家庭内のルールを見える化し、親子で共通認識を持っておくことが大切です。
また、子供の要望を頭ごなしに否定せず、まずは話を最後まで聞き、双方の意見を取り入れた上で折衷案を出していくようにしましょう。
最後に、中学生の子供が嘘をつく時の対処法について詳しくご紹介していきます。
中学生の子供が嘘をつく時は「信用していたのに残念だな、ガッカリしたな」などと、親の本心を正直に伝えると良いでしょう。
子供が嘘をついた時、ついカッとなって怒ってしまいがちですが、攻撃的な言葉は逆に子供の心を閉ざしてしまう原因になります。
ではどのように対処すれば良いかというと、怒りの感情の裏側には、「ガッカリした」「期待していた」「心配していた」「疲れていた」などのセットとなる感情がありますので、この裏側にある素直な気持ちも一緒に伝えてあげてください。そうすることで、親がなぜ怒っているのかが、理解できるようになります。
またこの時、感情のままに言葉を続けてはいけません。お互いのイライラが落ち着くのを待ってから、穏やかに伝えるように気をつけましょう。
中学生の子供が日常的に嘘をつく時は、子供が安心できる環境を約束します。
具体的には、「本当のことを言っても決して怒ったりしないから大丈夫だよ」「安心して本当のことを聞かせて欲しい」と、目を見て真摯に伝えます。
そして、本心を聞いた後は、子供の約束を最後まで守り抜いてください。例えば、「お父さんには内緒にして」と言われたのに母親の判断でこっそり伝えてしまったりと約束を破ってしまうようでは、子供は安心して相談することができません。
中学生の子供が嘘をつく時は、子供の意見を最後まで聞くように努めましょう。
具体的には、子供が自分から話し始めた時や、何か伝えようとしている時は、作業の手を止めてしっかり向き合いうなずきます。話の内容をリピートしたり、簡単にまとめたり、他の表現に言い換えるのも効果的です。
自分の意見を伝えようとしても、話す前から「ダメだ」と受け入れてもらえなかったり、話の最中で「それはいけません」と否定されることが続くと、子供は自分の意見を親に伝えられなくなります。
過去に思い当たる節があれば、「私が話を聞いてあげられてなかったから、本当のことが言えなかったんだね。本当にごめんなさい。」と謝罪した上で、「これからはしっかり最後まで話を聞くから、本当のことを教えてほしい。」と伝えます。
今回は、中学生の子供が嘘をつく理由と、その対処法についてご紹介しました。
中学生は、思春期・第二次成長期・第二次反抗期と、心身共に大きな発達が見られる時期です。子供扱いを嫌い、自立している姿をアピールする様子もありますが、まだまだ親からの愛情が必要な時ですので、言葉やスキンシップで愛情を表現したり、成績や結果ではなく子供の存在そのものを認める声かけを大切にしていきましょう。
また、家庭内で対処ができないという方は、塾を活用するのがおすすめです。
特にこの時期の子供は、親や学校の先生の言うことは聞けなくても、第三者の大人になら素直になれる傾向があります。高校受験を控えていれば、学習面での不安も解消できるでしょう。
私たち個別教育Canでは、保護者の皆様と一緒に子育てをするスタンスを持ち、学習面はもちろん、人間性の教育にも努めています。子育てや学習面に関してお困りの方は、お気軽にご相談ください。
個別教育Canは千葉県で展開している個別指導塾です。
授業でも授業以外でも、基本的に子供をよく褒め、自分の力で問題を解く「楽しさ」を伝えるように心がけています。
例え不正解でも否定せず、回答を見つけるまでのプロセスを講師と一緒に歩むことで自信につながり、徐々に勉強が好きになります。
そして問題が解けたときは、子供と一緒に、めいいっぱい喜びを分かち合います。
また、その子特有の「間違える癖」を見つけ、子供自身にそれを気づかせ「ミスを減らす」ように促し、子供の能力を信じて伸ばします。
さらに学校では教えない、それを知っていると問題が簡単に解けてしまう「Can独自のポイント」を教えるため、勉強が得意・好きになる可能性がグッと高まります!
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